EPA相談デスクで講演を東京ですることになりました。
テーマは、「EPA(経済連携協定)活用セミナー」
今年は、昨年度のコンプライアンスに加えて、原産地証明に欠かせないサプライヤーの協力支援の話を交えようかと思っています。
サイトは下記ですが、満席のようです。
EPA相談デスクで講演を東京ですることになりました。
テーマは、「EPA(経済連携協定)活用セミナー」
今年は、昨年度のコンプライアンスに加えて、原産地証明に欠かせないサプライヤーの協力支援の話を交えようかと思っています。
サイトは下記ですが、満席のようです。
TPPが大筋合意してから、当方の仕事も忙しくなってきました。
以前よりに増して、いろいろな相談・お仕事を受けることから考えられることは、
大企業: 自己証明に対応するためのコンプライアンス体制の構築
中小企業: FTA(TPP)の関心はあるが、問題は対応ができないことからくる、原産地証明の業務アウトソーシング要望
とほぼ言えます。
今、日本政府が中小企業の輸出の促進策を打ち出していますが、「相談を受ける」環境を作るのではなく、経理業務を税理士などにアウトソーシングするように、原産地証明をアウトソーシングできる環境にしたほうが、はるかに多くの企業がFTAを活用するでしょうね。
現段階で、その業務を行っているのはうちくらいではないでしょうか。
最近、大企業の方から意見交換をしたいというお声を多くかけていただきます。
お話の中心は、TPPがもたらす自己証明の「大変さ」。
アメリカが対象国になるとFTA/EPAの対応が今までのような俗人的なことではいけないという、半分焦りもあるような気持になっているようです。
自己証明ですから、証明方法のチェックは自分自らしなくてはいけない、それも会社レベルで行わなければいけないがそういう仕組みにはなっていない。
それゆえに、組織体制をどうするかというご相談です。
ただ、企業の経営陣はそういった「心配」はまだないようで(問題があることを知らない)、実務を行っている人の気持ちがそうであるということです。
実際の原産地証明の監査サービスをお願いされることも多く、潮目が変わったなという感じがします。
この社内の気持ちが経営者に届くように支援していきたいと思います。
経済産業省の委託事業で行っています、EPA活用のセミナーが北九州商工会議所で行われ、70名弱の方にお越し頂きました。
特に、企業事例では、以下の2社の方にお話し頂きました
特に企業事例は、実際の経験を語って頂いたので、よかったです。
本日、TPPに関しての意見交換会を大手商社から申し込まれ、行って参りました。
商社はFTAに関しては積極的という印象があります。
TPPの情報をいち早く収集し、対応していく姿勢はメーカはもっと学んでいいと思います。
商社は商社で課題があります。
一人一人がビジネスを作り出す商社マンですから、画一的なルールなどを押しつけることの難しさがある一方で、オーストラリアから始まり、TPPでは大きく広がる自己証明は、先端の商社でも悩みのようです。
検認(相手国から証明が正しいかどうかの確認に来る)がある恐れがあります。
問題の無い体制をどう構築するか。大きな問題です。
証明書類の作成を当方に任せてくれたら安泰ですのにね。
原産地証明で、VA(付加価値基準)で証明しようとした場合、初歩段階で気をつけてもらいたいことがあります。
VAの基準さえ満たしたら、原産性が証明できたことになる訳ではなく、その手前に、「日本で作った」というベーシックな仮定があります。
中国から1個10円で仕入れてきて、海外に100円で売ったらVA90%だからOKとはなりません。
日本で作ったという前提があるのです。そうでなければ、マージンをたくさんつければ[日本産」になってしまう。
マージンをつけるだけがダメなだけではなく、以下のような作業は対象外です。
おわかり頂けましたでしょうか。
日本でのFTA/EPAの活用は、相手国のお客から「活用してくれ」と言われるのが理由のほとんどです。
日本側にはメリットがほとんど無いと(と日本側は)思っているので、できるだけ簡単に済ませたいと考えているケースが大変多く見られます。
ただ、関税が減免されるために必要な原産地証明は厳格なルールのもとに証明されなくてはいけません。
「はしょる」ということは許されないのですが、どうしても担当者は、「これでいいですね」と聞いてきます.当然その際には、「正しくありません。○○してください。」と伝えますが、それでも、「これでもいいですね。」と勝手な解釈に対して当方の「了解」を求めてきます。
私が了承しようが、日本商工会議所が了承しようが、最終的には相手国を納得させることだけですので、こういう追認を取ろうとすることは何の価値もありません。
問題が起こったら当の本人や企業が困るだけです。少しの時間がセーブできても、問題が起こったらそれは大変で、時間だけでなく信用も失います。
大変でしょうが、アドバイスをちゃんと守ることを進めてくださいね。
本日、FTA/EPAの原産地証明業務のシステムサービスの会社とお話をしました。
当方との接点も多いので、今後、協業の道を探りたいと思います。
課題は値段。
こういったサービスに日本企業はお金を払いませんからね。
また、FTA/EPAの原産地証明は、行う方と受益者が違うので、なおさら投資を正当化しにくいです。
今後、GEFでのセミナーにも出てもらう予定です。
とある企業のEPA活用の担当の方とお話をしました。
EPAの活用成果は年間で20億円程度。
かなりの金額です。しかし、その方は「成果はいいのだが、EPAの特性上、成果は先方の客、労務は当方。そのせいでなかなか社内でEPA専任組織ができない。」
やはり、活用から始めるのではなく、どう使うかの位置づけから始めないといけないですね。
経営陣の方がその意義と方法論をある程度理解し、営業の人たちはどうやってその成果を刈り取るか、生産・調達の人たちは効果を出すためのソーシング、協力会社へのアプローチ、EPAでの原産地証明手続を行う人たちは、ITの人たちと共に、効率的な手法とデータの持ち方を、そして広げれば、サプライチェーン上でのコストに組み込み、サプライチェーン最適化を図る。理想はその形です。
昨今、そうしたい企業の相談が増えてきました。
また、EPAの原産地証明手続自身は例えば弊社のような企業へアウトソーシングすることも増えています。
ただ、これらの取り組み企業はごく少数。
TPPなどがトリガーになるとは思っています。
外国の方が、日本で起業して、日本の商品(アパレル)をマレーシアに輸出するために相談にこられた。
ご本人から国籍をおっしゃられないと、日本人と思われる振る舞い、しゃべり方。
しかし、EPAの活用に関しては、日本人ではなく、肉食そのもの(失礼だとは思いますが、まさしくそういう雰囲気でした)。
20%の関税が無くなると聞くと、「やらない理由はありません。」
あなたではなくて、輸入者が得をしますよ、というと、「恩を売るから、後に益があるのです。」
少人数で切り盛りされている会社のようですが、商品の仕入れはメーカー直接でそれもしっかりしたところのよう。人間関係作りもうまいようだ(見習わねばならない)。
正直言えば、EPA初めての人に、活用のプロセスを説明するとげんなりするものなのだが、真剣に聞き、そしてメモをとる(最近の日本人はメモをとるのを忘れている)。
早急に対応したいらしいのだが、忙しいからかどうやって対応するかの時間の算段をされ始めた。
「どこかにアウトソーシングはできないのですか?」
「できますよ。うちも受けています。」
「いくらです?いつまでにできます?」
「(これこれこういうくらい)ですかね。」
「算段をして、頼むかもしれません。ただ、自分がやれば早いのもわかっている